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40代で美容に目覚めた作家・爪切男さんによる連載第2回!
ワークショップや工場見学など、全国各地の美容にまつわるスポットに爪さん自ら出向き、体験してレポートします。今回は茨城県のハーブガーデンへ!
※この記事は『AMPULE MAGAZINE Vol.17』に掲載した記事をWEB用に再編集したものです。
作家。1979年、香川県生まれ。2018年に作家デビュー。2025年に刊行した美容エッセイ『午前三時の化粧水』が話題に。最新作は小説『愛がぼろぼろ』。幻冬舎plusにて結婚生活を綴るエッセイ『たぶん、結婚しています』を連載中。

娘さんのアトピーを改善したいという思いから、スキンケアやハーブの研究を始めた創業者の鈴木さん夫婦。研究の末、2003年に誕生したのが、看板商品の「納豆ローション」。その翌年には、体毛ケアアイテムとして知られる「パイナップル豆乳ローション」も登場した。今回は、代表の鈴木さちよさんに、研究の拠点でもあるハーブガーデンを案内してもらった。

もともとあったという庭を生かしてつくられたエリア。スモークツリーの花など、めずらしい植物にも出会える。

西洋、日本の里山の植物を集めた「里山のエリア」横には、足つぼの道が。進むにつれ、石のサイズがだんだん小ぶりになっていく。「あれ、痛くない…!健康なのかも(笑)」(by. 爪さん)

バラ、エルダーフラワー、マロウ、レモンバーム、リンデン、ドクダミが入った特製足湯を用意してもらった。華やかな見た目と香りに包まれ、日頃の疲れが癒やされる。

茨城県産の豚肉やもち米が入った「笹巻き」や、ローズマリーなどのハーブを使った「トスカーナフライドポテト」などに舌鼓。

午後はクラフト体験へ。「タッジーマッジー」とは、ハーブなど香りのある花を片手に持てるサイズにまとめた花束のこと。好みのハーブを選んで束ねていく。

粗塩とドライフラワーの層が美しいポプリづくりにも挑戦。爪さんはスイートオレンジとマジョラムをベースに、ドライラベンダーや千日紅などをプラスしてオリジナルの瓶入りポプリを完成させた。

ハーブガーデンをすみずみまで堪能し、「自分の人生でこれまでキレイにならなかったものが、ここで過ごしたことでキレイになった気がします」と爪さん。

鈴木ハーブ研究所にいるあいだ、私はずっと浮かれていた。いい大人が、である。代表の鈴木さちよさん自ら案内してくださり、園内のハーブについて一つひとつ教えてくれる。名を聞き、色を見て、香りをかぎ、たまに食べる。知識はないのに、なぜか懐かしい。ああ、そうだ。子どものころ、私は実家の庭でこうやって遊んでいた。名も知らぬ花を見つけてはしゃぎ、ドクダミの匂いをかいでは悶絶して笑っていた。ハーブはずっと生活のそばにあった。私が勝手に忘れていただけなのだ。いつから忘れたんだろう。
娘さんの肌の悩みをきっかけに、ハーブに興味を持ったという話も印象に残っている。大切な人のために始めたことが、今はたくさんの人を喜ばせている。ハーブガーデンも素晴らしかったが、そんなふうに生きてきた鈴木さんが、まぶしかった。
だから、またこの場所に帰ってきたい。季節ごとに変わるハーブガーデンを見たい。鈴木さんや職員の方にも会いたい。いつか、素敵な庭付きの家に住みたい。会いたい人ができ、大きな野望もできた。お楽しみはこれからだ。
タッジーマッジーを手に満面の笑みの爪さん
鈴木ハーブ研究所のハーブガーデンへ取材に訪れたのは、世界中がサッカーワールドカップで盛り上がっていた6月中旬のとある日。タッジーマッジーづくりでは、さまざまな種類のお花が並ぶ中、爪さんはオレンジ色のお花を迷わずセレクトしていました。理由を尋ねると、「サッカーオランダ代表が好きなので」。完成した花束を手に「妻にプレゼントします」と、はにかんでいました。
粗塩の上にドライラベンダーを重ねる様子
瓶入りモイストポプリづくりのワークショップでは、粗塩とドライフラワーを交互に重ねる過程で、層を美しく見せるのに一苦労。爪さんは集中して丁寧に作業していました。爪さんはポプリをかぐと「香りを何種類も混ぜたのに、不思議と自分の好きな香りになるものですね」と話していました。
鈴木ハーブ研究所では、11月30日(月)まで、「秋のガーデン開放2026」を開催中。春とはまた違った雰囲気の、爽やかなガーデンを散策できます。行楽の秋のお出かけ先にいかがでしょうか。
※開放期間や時間は公式サイトよりご確認ください。
写真/資人導
取材・文/せきねみき